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第29回定例研究会のお知らせ

■こりあんコミュニティ研究会第29回定例研究会
テーマ:「在日コリアン高齢者と日本人高齢者の比較研究からみた
     健康問題と生活実態~健康の社会的決定要因という側面から~」
報告者:文鐘聲(ムンヂョンソン)さん(太成学院大学看護学部准教授)
日 時:6月14日(木)18時30分~
場 所:大阪市立大学都市研究プラザ西成プラザ
    (大阪市西成区太子1-4-31太子中央ビル2階)
    http://www.ur-plaza.osaka-cu.ac.jp/nishinari/
参加費:会員無料・非会員500円 

【報告要旨】
 健康の社会的決定要因とは、人々の健康状態を規定する経済的、社会的条件のことである。疾病の原因を遺伝や環境のみならず、「社会格差が健康を損ねる」と考えるもので、近年大きく注目されている概念である。
 在日コリアンと日本人を比較した在日コリアンの疫学研究では、日本人に比べて在日コリアンの有病割合が高いことが明らかとなっている。また、在日コリアンの社会保障や在日コリアン高齢者の生活実態に焦点を当てた研究は散見されるが、日本人高齢者と比較したものはなく、健康と生活(保健と福祉)の両側面から見た研究はないのが現状であった。
 そのような状況下で、本研究は生野区地域福祉アクションプラン策定の際、地域の町会役員、区役所、区社協の協力の下、調査を実施した。2004年11月~2005年1月、大阪市生野区A地域在住の65歳以上の高齢者を対象とし、日本人221人、在日コリアン204人を分析対象者とした。当日は、2007年以降、既に公刊されている数編の論文をもとに、上記研究の結果について報告したい。
 筆者はこれらの結果について、生野区における地域福祉の実践現場にフィードバックし、様々な活動を実際に「協働」しながら改善に取り組んでいる。「コミュニティづくり」は、「すべての人が住んでよかったと思えるまち」を目指すべく、新たな転換点を迎えている。当日は、在日コリアンの疫学研究、「社会格差」、地域福祉をキーワードに、医療と保健、福祉の協働、そこから一歩踏み込んで、これからあるべき「健康で幸せなまちづくり」の手がかりをともに考えていきたい。
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第28回定例研究会報告

第28回定例研究会

テーマ 「日本人支援者(組織)が在日コリアン定着地のまちづくりに及ぼした影響-京都市東九条東松ノ木町を事例として-」

発表者 京都大学大学院人間・環境学修士課程修了 林春元(イム・チュンウォン)さん

第28回定例研究会は京都大学大学院人間・環境学修士課程修了した林春元(イム・チュンウォン)さんに「日本人支援者(組織)が在日コリアン定着地のまちづくりに及ぼした影響-京都市東九条東松ノ木町を事例として-」というタイトルで発表いただいた。参加者は12人だった。本研究会において京都・東九条を取り上げた発表は今回で4回目になるが、林さんは東九条の中でもかつて不法占拠地区であった40番地(現在の東松ノ木町)の住環境整備事業に及ぼした影響を日本人支援者の存在に力点を置いて検討した。
 まず、林さんは40番地のまちづくりの歴史を生活基盤の獲得の時期(1960年代~1980年代初期)、安全な住居の獲得の時期(1980年代中期から1990年代中期)、コミュニティの維持向上の時期(1990年代中期以降)の3つにわけ、時期ごとにおける支援者組織の特徴を検討、公営住宅が建設された後は住宅管理および生活支援業務を通じてのコミュニティ維持に移行していったとした。
しかし、団地への転居後、近所づきあいや自治会関係行事が減少するなどのコミュニティの弱体化がおこっており、この原因は特に支援者が自治会事務局から引いたこと、支援者組織に住民がいないこととした。マイノリティコミュニティのまちづくりにおいては支援者の存在が重要ではあるが、住民不参加の支援者組織が主体となったまちづくりは真の住民主体のまちづくりをおこなうことはできないのではないかと発表を締めくくった。
質疑応答として、不法占拠地区などの住環境整備にともなう際にコミュニティの弱体化は多くのコミュニティにおいてみられるが、入居にむけた準備段階においてワークショップなどが行われたのか、またワークショップ以外にどのような対応策が必要なのかについて議論された。また、40番地住環境整備事業以後に公営住宅が建設された中村地区においても団地のコミュニティ運営にさまざまな課題がでており、東松ノ木団地ではどうだったのか、自治会役員などのメンバーの変化についても質問がなされた。

(文責 石川)
プロフィール

kocoken2009

Author:kocoken2009
こりあんコミュニティ研究会は、こりあんコミュニティにおける生活と文化への理解を高めつつ、当該地域コミュニティの再生のあり方について議論しながら、日本国内に限らず共同調査及び研究を行っていくグループです。
問合せ先:kocoken2009@gmail.com

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