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第32回定例研究会報告

第32回定例研究会
『多文化共生』をめぐるコンフリクトと地域コミュニティ
‐日系ブラジル人集住地区の事例から‐

報告者:福本拓さん(宮崎産業経営大学・法学部)
日 時:1月25日(金)19:00~21:00
場 所:大阪市立大学都市研究プラザ「西成プラザ」


ご報告が遅くなりましたが、第32回定例研究会の報告をいたします。
第32回定例研究会では宮崎産業経営大学の福本拓さんに四日市市笹川地区における共生のあり方についてご報告いただきました。参加者は11名でした。以下報告要旨です。

***

四日市市は2011年10月時点で外国人登録者数は8416人、総人口の2.7%、登録者の4割がブラジル人である。福本さんは前任校の三重大学において、四日市市内のUR住宅と県営住宅、戸建て住宅で構成される笹川地区を対象に日本人・外国人双方に対して外国人に対する意識調査を実施した。笹川地区は1970年代に開発された。1998年頃からブラジル人住民が増えだし、2000年には「ゴミ出し」など外国人住民をめぐって問題が発生したとのことだった。日本人住民へのアンケートにおいては、住居種別ごとで社会関係形成に差がある、つまり、一戸建てでは近隣付き合いや自治会への参加は多いが、外国人との接触は少ない。UR住宅では近隣付き合いや自治会への参加は少ないが、外国人との接触は多い、県営住宅では近隣付き合いや自治会への参加は多いが、外国人との接触が多いという差があることがわかった。また、「外国人の増加は地域にマイナスの影響を与えているか」という質問に対して、年齢や学歴などの個人的属性は影響せず、外国人との関係の有無が強く影響しているとのことだ。しかし、単純に居住エリアによって影響をうけているわけでもないとのことだった。
 ブラジル人へのアンケートではブラジル人が概ね日本にきてから15年が経過、笹川地区にはこの5年ぐらい暮らしていることがわかった。外国人労働者は仕事の条件ですぐ移動するといわれているが、この調査では7割が今より条件の良い仕事が見つかってもすぐには引っ越さないと答えており、定住志向がみられるとのことだった。しかし、約4割の住民が深夜勤務をともなう交代制で働いており、団地住民以外と接触する機会が限定、自治会への参加も消極的なことがわかった。その一方、日本語能力をのばして周りの日本人ともっとコミュニケーションしたい、ブラジルの文化・習慣を知ってほしいなどゆるやかなつながりによる関係改善を望んでいることがわかったとのことだ。
 今後の日本人と外国人との関係形成にむけて、福本さんはブラジル人の中でのコミュニティの不在と日本人住民の中での強固なコミュニティとしての自治会の存在とを対比させこの2つをつないでいくメディエーターが必要性を指摘した。そして、いままでの多文化共生は外国人の定住が進んでからの後付けであったが、これからは積極的に定着できる仕組みづくり、場所と結びつく関係をつくってもらう取り組みが必要ではないかとの提案をもって報告は締めくくられた。質疑応答では外国人学校や地元学校、教育NPO、コミュニティ施設の取り組み、在日コリアン集住地や他のブラジル人集住地との相違点について活発なディスカッションがおこなわれた。

(担当 石川)
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Author:kocoken2009
こりあんコミュニティ研究会は、こりあんコミュニティにおける生活と文化への理解を高めつつ、当該地域コミュニティの再生のあり方について議論しながら、日本国内に限らず共同調査及び研究を行っていくグループです。
問合せ先:kocoken2009@gmail.com

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